電車に乗る方法

パニック障害の人が一番恐怖に感じることは、発作が起こったときに逃げられないような場所に自分が居るときにパニック発作を起こしてしまうことです。 「もし、こんな所で発作が起こったら」と思っただけで非常に不安や恐怖を感じます。 ですから、パニック障害の方は人ゴミの中や、エレベーターや映画館などの密閉された場所に行くことができなくなってしまうのです。 パニック障害のせいで電車に乗ることができなくなってしまったとしても、まず、駅まで行ってみる。 改札を通ってホームに出てベンチに座ってみる。 しばらく行き来する電車を眺めてみる。 などと、徐々に慣らしていきます。 慣れてきたら、まずは各駅停車に乗って次の駅で降りる。 混んでる電車は避け、ゆっくり座っていける電車を選びましょう。 そして発作が起きたらすぐ降りられるようドアの近くに座る。    

万が一パニック発作が起きたら

もし、電車に乗っている最中にパニック発作が起きたらって考えると不安ですよね。 でも大丈夫。次の駅で降りましょう。 各駅電車なので3分もあれば着きます。 自分で大丈夫だと暗示をかけるのです。 もし発作が起こっても「深呼吸をすれば治る」「席に座っているから大丈夫」などなど・・・ そして慣れてきたら徐々に乗る区間を増やしていきます。    

私の体験

私の場合は17歳の時でした。(今はもう50過ぎてます。)f(^_^) 高校生でラッシュの電車通勤での事でした。 突然具合が悪くなり、電車を降りてしまいました。 その後は毎日電車に乗るのが恐くなりました。 あとは中川家の剛さんと一緒で、各駅停車で1駅ごとに下りたりしていました。 当時はパニック障害などという言葉もなく、病院へ行ってもどこも悪いところはありませんと言われ、ただの自律神経失調症で終わりました。 高校2年の終わり頃から3年まで、ほとんど学校に通えませんでした。 当時はこの先どうなっちゃうんだろうと、すごく不安でした。 当然、単位が足りなくて卒業は出来ませんでした。 親に無理言って、学校の近くに安いアパートを借りてもらい、あと1年歩いて学校に通い卒業しました。 大学の付属高校だったので、そのまま大学に入学しました。 大学は、朝もゆっくりでいいので、電車もラッシュ時間には乗らず、徐々に慣らしていきました。 それでも完全に治るのには3年くらいかかりました。 (今はいい薬があるので短期間で治ります。) 私の結論から言うと「病は気から」です。 この病気は荒治療はだめです。 徐々に慣らすしかありません。 みなさん、焦らずにゆっくり治しましょう。    

有名な芸能人

私の体験とまったく一緒だったのが中川家の剛さんです。 中川家の剛さんがパニック障害だったこともよく知られていますが、 剛さんは、舞台の最中に呼吸困難、動悸や冷や汗といったパニック発作に襲われました。 最初に呼吸器・循環器系の病院で診察を受けましたが異常なしでした。 その後、精神科を受診してパニック障害との診断が出ました。 最初のうちは弟の礼二さんには病気のことを隠していたそうですが、仕事はおろか日常生活にも支障をきたしはじめ、礼二さんに告白したそうです。 電車に乗ると過呼吸になる為、各駅停車で1駅ごとに下りては呼吸を整え、何時間もかけて仕事場へ行くこともあったそうです。 礼二さんの理解もあり、2人は電車やエレベーターに乗るのもいつも一緒でした。 剛さんの場合は、他の芸能人仲間などの励ましもあり、今はすっかり回復しているそうです。    

脳の機能障害

原因として、今一番多く言われているのは“脳の機能障害”によって起こるという説です。 脳には危険が迫ったときに警告をしてくれるノルアドレナリンという神経伝達物質を生成する青斑核(せきはんかく)という部分があります。 このノルアドレナリンの分泌に異常が起こることで、脳の警告装置が誤作動を起こしてしまい、危険ではないのにノルアドレナリンを過剰分泌させてしまうと、必要以上に不安感を増し、パニック発作を引き起こすといわれています。 また、セロトニンという神経伝達物質(ノルアドレナリンが過剰分泌されないよう抑えてくれる)が不足してしまうこともパニック障害の原因の一つだと言われています。    

患者さんの性格的傾向

イギリスのマークス教授は、パニック障害の患者さんが持つ性格特性として「心配性」「依存的」「協調的」「気がやさしい」という傾向があると言っています。 また、オックスフォード大学の教授で、デビット・クラーク博士は、パニック発作を頻繁に起こしてしまう人は、何の危険もないような状態でも、重大で危険な状態かのように受け取って、非常にその状態を恐れ、不安になる傾向があると言っています。 これは、パニック障害の原因が、こういった性格傾向であるからということではありませんが、あまり神経質であるよりは、図太いぐらいの人のほうがいいのかもしれませんね。    

パニック障害は遺伝する?

遺伝的な要素があるのかどうかは気になるところですが、いくつかの信頼おける調査によると、普通の一般の健康な人に比べてパニック障害の患者さんの家族には、パニック障害を患ったことがある人が8~10倍も多いというデータが出ています。 また、双子の兄弟の場合、片方の方がパニック障害を発症した場合、もう一人の方も同じようにパニック障害になる確率は、一卵性の場合で24%、二卵性の場合でも11%という報告があります。 ですが、実際にはパニック障害の遺伝子というのは発見されていません。 ですから医学的には遺伝する病気ではないと言えるのです。    

認知行動療法

パニック障害は薬が有効な病気ですが、発作を薬で抑えても、心理的なものや不安を感じやすい性格などは治療することはできません。 そこで、薬と並行して行われるのが認知行動療法です。 認知行動療法というのは、決して死んだりする病気でないと知り(認知療法)、パニック障害が起こるしくみを理論的に理解し、実際の行動でそれを体得していく(行動療法)治療法です。    

自立訓練法

パニック障害では、「発作が起こったら!」という目に見えない不安や恐怖が高まり、積極的に行動できなくなったり、かつて発作が起きた場所へ行けなくなったりしてしまいます。 落ち着こう、落ち着こうと思っても、よけいに緊張し、心が不安に占領されてしまうのです。 この緊張を、自己暗示をかけてリラックスさせ、身体の筋肉をほぐして血液のめぐりをよくさせるのが自立訓練法です。 深く腹式呼吸をして、緊張から早くなっている呼吸を落ち着かせ、リラックスさせることで気持ちをしずめるように訓練する認知行動療法の一つです。